河井孝仁のシティプロモーション日記とか

『広報会議』2012年2月号:くまもん、イカール星人、ロクマル

『広報会議』の2012年2月号をちょっと遅れて読んだので、そのなかで気になった記事を備忘として書いておきます。

2月号。地域キャラのくまもんについて「戦略はないけど、愛はある 県民・スタッフに支えられ全国一になったキャラクター」との見出しがあります。戦略はないという記述は本文を読めばミスリードではないかと考えます。ここまで徹底した露出を図っている地域キャラは珍しいのではないでしょうか。それも発信主体を一元化せず、多様化、多層化することに心がけていることがわかります。

先日、実際に熊本市を訪れた際も、「日本一」以降であるという条件があるのかもしれませんが、行政や公共に限らない民間でのくまもん発信は驚くほど多彩に行われていました。
発信量及び発信主体を徹底的に増やそうとすることはシンプルに見えますがキャラクターを「自らの関心事」にするためには重要なことと考えます。

ただ、この戦略は下手をすると短期間での陳腐化とうらはらです。
今後は稀少化によるブランド管理フェイズに入るのか、物語付与をさらに多様に行うことで、地域の多様な主体による活用への「巻き込まれ型」の発展をさらに企図するのか、関心がもたれます。

「動画だから伝わる企業の活動」という特集では、パナソニック・エボルタの拡販手法も紹介されていました。ここでは、その成功を4つのキーワードで示します。
それは「ロングタームな物語」「臨場感」「参加」「応援誘い込み」です。
それぞれの意味は広報会議の本文にあたってもらえれば納得できると思います。
もちろん、これらは行政広報・公共広報にも有用な発想になると考えます。

同じ特集で「地元の有志が話題づくり 個人の発信で動く自治体」として、函館市のイカール星人の事例などが紹介されています。地域のステロタイプではない魅力を個人の力によって発信するというありようは、地域の魅力を「人」に集約させていくことにつながっていくとも考えます。しかし、その際、とても可変的である「人」にどこまでを担わせるか、まだ難しい部分もあると思います。個人そのものの魅力ではなく個人による発信されたコンテンツの魅力であるとして切り分けることが可能なのか、今後も考えなければなりません。

もうひとつ、さいたま市議会広報誌「ロクマル」について。日本広報学会で自治体議会広報研究会の主査を務めているにもかかわらず、このことについては、十分に知見を持っていませんでした。恥ずかしい限りです。いちど、またご訪問などして、改めていろいろと御教示いただきたいなと思っています。デザインだけではないクリエィティブディレクションが十分に行われているとのこと、期待したいと思います。

で最後に、私も連載「地域における広報の重要性」で「佐賀県武雄市『広報武雄』の意味」という文章を同号に書いていたりします。
  1. 2012/02/18(土) 22:43:57|
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河井孝仁

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自著(単著・共編著・執筆分担)

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