河井孝仁のシティプロモーション日記とか

社会情報学フェアでmixi(未定稿)

(以下、理解が誤っている可能性があるので「未定稿」です
 今後、修正することがあるのでご了承ください)

社会情報学フェアの最初のセッション
「ワークショップ WEBが生み出す関係構造と社会ネットワーク分析」で
mixiについての学術的な分析が行われた。

3本の報告とパネルにより構成されたWSだが
そのなかで、
藤原義久・湯田聴夫の「SNSにおける人のネットワーク構造~その地平線の超え方~」を
中心にレポートする。

ただし、本レポートはあくまで、私の聞き取りであり
藤原・湯田の報告を正確に再現しているわけではないので留意されたい

現に、
ITmediaニュースのレポートとは受け取り方が異なっている部分がある。

誤解についてはぜひ、指摘をお願いしたい。



以上の留保のうえ、私の理解を記す。

本発表ではSNSのいくつかの特徴のうち
「友人の友人を知ることのできる仕組み」に注目する。

藤原・湯田は、beforeSNS,offSNSでは「友人の友人の・・・」は、
既に地平線の先の陽炎のような存在(以下)でしかない、なかった
と言う。

それが、SNSによって地平線に立ち現れる可能性を持った。

こうしたことが可能になるSNSとは、
どのような「かたまり」により構造化されているか、
その分析が研究目的となる。

藤原・湯田は、この研究を通じて
mixiが、きわめてユニークなかたまり構造をもっていることを
発見、報告している。

あわせて、藤原・湯田の研究は「ミルグラムの6次の隔たり」について
自らから6人またぐことで、
ユーザの95%にたどり着けることを実証している。
そのうえで、その6次の隔たりも、
さきのユニークな構造のなかで起きているとする。

藤原・湯田は、mixiのノード=ユーザと紐帯を分析し
つながりが密な集団を粗視化することによって
<かたまり構造>を析出した。
(2005年3月 mixiユーザ36万人余りの時点での分析)

まず、個々のノード=ユーザとマイミク数=紐帯数は
1人=25%,3人以下=36%,4人以下=43%
300人以上=0.72% ,1000人以上=3人のみ

構造的な特徴としては
・mixiはツリー構造をもたない
・マイミクの多い人どうしがつながる凝集性の強い<かたまり構造>がある
・マイミクの少ない人の<かたまり構造>は、
 少ない人どうしで孤立してつながっている場合と、
 きわめて巨大なかたまり(上記の凝集集団)とのみつながっている場合がある
 ~なかには、誰ともつながっていない(=マイミクがゼロ)という個体も
 そこここにある(招待してくれた人が脱会)
・マイミクの数が中間程度の<かたまり構造>は、
 相互につながり、かつ巨大なかたまりとのつながりも見られる。
 ただし、マイミクの少ない人の<かたまり構造>との直接のつながりはない
・つながりの紐帯数(マイミク)別の<かたまり構造>の数を比較すると、
 基本的には右下がり
 =サイズの小さい<かたまり構造>の数が多く、サイズの大きな<かたまり構造>の数は少ない。

ところが、ここにサイズスキップという現象が起きている。
つまり、サイズの小さい<かたまり構造>の数が多く、
サイズの大きな<かたまり構造>の数は少ないのだが、
それが直線的に減少しない。

ある中間的なサイズの<かたまり構造>に至ると、
一定程度のサイズまで大きくならないと、
<かたまり構造>の数は一定になる

しかし、サイズが一定量を超える<かたまり構造>になると、
そこからは、再び直線的に減っていく。

これをグラフで示すと
右下がりの直線にならず、いったん下がった線が、
X軸と並行になる形で折れ、それがしばらく続く、
そのうえで、再び折れて右下がりの直線になる

しかも、この構造は、
大量の次数をもつネットワークハブ(つなぎて)を
順に除去していっても、
次数10のハブを除去するまで続く。
=次数10のハブを除去すると、右下がりの直線になる。

この説明として次のことが考えられる

人のつながりが、
もともとの知り合いや足跡、検索によって増えていくとすれば、
上記のようなサイズスキップは生じにくい。

ところがmixiの「コミュニティ」や、特にオフ会などで、
人のつながりができていくとすれば、
いきなり複数人がたぐり寄せられて関係が生まれる

そのため、関係の「ふさ」をある程度持っていれば
一定のサイズの<かたまり構造>をつくることは容易であり、
その数はサイズに比例して少なくなることはない。

(しかし、ある程度以上のサイズになると、
メンテナンスが困難になるため、
相対的に巨大なサイズの<かたまり構造>は
少数にとどまる)

これらの持つ意味を今後、さらに検討していきたい。

以上が、藤原・湯田の報告を勝手にまとめたもの。

繰り返しになるが認識や聞き取りが誤っている可能性もあるので
現時点では、そのまま利用しない方が賢明である


なお、このあと、パネルもあり、興味深い話題もあったが
メモが取れていないので、いまのところ報告までには至らない。
了承願いたい。
  1. 2005/09/12(月) 23:13:54|
  2. 研究会とか|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:5
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コメント

面白かったですか?

京都で学会と聞いたので、ひょっとして社会情報学フェア?と思ってました。

ITmediaのレポート読んで、コミュニティーの関連マップは面白かったです。

コミュニティ&オフ会(?)が、先にありきの島田と比べてみたいですね。
規模が違うと大変なのかな。

関係の「ふさ」をある程度持っていれば・・・以下は、リアル世界でも同じなように思えますけれど。

また、いろいろ教えてください。
  1. 2005/09/17(土) 00:52:23 |
  2. URL |
  3. ほんだ #-
  4. [ 編集]

かたまりのスキップについて

タコさん、お世話になりました。
楽しかったですね!
僭越ですが、少しだけ報告の補足させていただきます。

かたまりのサイズのスキップについては、ITmediaの報告でいいかと思います。
ノードの75%は次数11以下の小規模なかたまりだけど、それが活動的な人によって、オフ会などを機にいっきにクリーク化する。すると、小さなかたまり(ふさ)がいきなり大きなかたまり(ぶどう)になってしまうという仮説の実証です。
特に、コミュニティ効果(弱い発現)と検索効果(強い発現)の二つによってスキップが発現していると考えています。
また、SNSに関係なく、人は異なる小集団(ふさ)の所属を持っており、これをベースに、ミクシィの2種類のリンクについて説明されました。
一つは、既存交流転写(既に交流がある人)、
もう一つは新規ネット交流(SNSで知り合った人)。
既存交流転写では、「既存の交流」でたぐる効果が大きい。
新規ネット交流では、「コミュニティ効果」と「検索効果」で豊かさが向上する。
そして、原理的にかたまりのサイズのギャップは拡大すると予測されます。
  1. 2005/09/17(土) 22:03:20 |
  2. URL |
  3. にゃんとも #-
  4. [ 編集]

ほんださん、コメントありがとう
eコミしまだとの違いを
しっかりだしていくことは必要だな
って思っています。

一方で、eコミしまだとして
成果が上がっていれば、
それがまず大事って思いもあります。
これだと、研究者としては失格ですが^^;
  1. 2005/09/17(土) 22:11:16 |
  2. URL |
  3. kawai #-
  4. [ 編集]

にゃんともさん、補足ありがとうございます。

論文をしっかり読み込みたいところですね。
コミュニティ効果と検索効果の部分、曖昧になっていたのでありがとうございます。

ひとつ、ピンときていないのが、
かたまり構造=GNUの定義です。

ここが把握できていないせいで
サイズスキップも誤解しているように
思います。

ITmediaによれば、
「中間的な規模のかたまりがほとんど存在せず、」と言うのですが
確か、巨大なかたまりが中心にあり、その上部に中間規模のかたまりが接続し、
小さなかたまりは、巨大なかたまりとつながったり、孤立したりしている という図がありましたよね。

どうも、あの印象が強く、そうすると「中間的な規模のかたまりがほとんど存在せず、」という記述が理解できないでいます。

それとも、あの図は
上部に巨大なかたまりがつながってあり、
下部に小さなかたまりがある というだけの図でしたか?

また、私の理解では
「かたまり構造」は、マイミクを
重複してもつことによって生まれる
構造という理解なのですが
(ここが間違ってる可能性大)

そうすると、マイミク数がごくわずかな
人が多数、
1000にものぼるような人は、ごく少数。
それに対し、中間的な数のマイミクを持つ人は、一定程度いる。

そうなると、中間的な数のマイミクを重複して持つかたまり構造が「ほとんど存在せず」というのが、また理解できないわけです。

論文を実際にあたるか、湯田さんに直接聞けばいいのでしょうが。
  1. 2005/09/17(土) 22:34:47 |
  2. URL |
  3. kawai #-
  4. [ 編集]

私も自分の理解が合ってるのか、ちょっと心配です。そのうち確か、一部を発表しているようなので、それを読んだら確実かもしれません。
とりあえず、お互いの確認用に書きます。
GNSはリンクしているかたまりのノード数。
図は、リンクを示していますが、タコさんの言うように、中規模は中規模同士で凝集し、大規模なかたまりは大規模、中規模、そして小規模とつながり、小規模は1~2つの大規模とつながっているというものだと思います。
おそらく、80-300の規模といっても分かりづらいから「中間的規模がほとんどなく」というより曖昧な言い方をしたのかもしれませんね。でも、誤解しちゃう可能性ありますよね。
  1. 2005/09/17(土) 23:45:20 |
  2. URL |
  3. にゃんとも #-
  4. [ 編集]

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河井孝仁

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