河井孝仁のシティプロモーション日記とか

SNSは使えるか

参加しているMLに、こんなことを書き込んだので公開。
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SNSが話題になってますね。

で、私の現在のスタンスとなりますと。
※ SNSは使えると思います

でも
※ SNSは、地域を元気にするICTツールのうちの
 小さな、でも、それなりに有効な部品のひとつ
というのが強い印象。

で、もともと
※ インターネット上のコミュニティだけでは
 地域は変わらんのじゃないか
という思いが強い。これも今さらですかね。

ってことですか。

とはいえ抽象的なこと言っていても
うまく説明できないんで、具体的な話。

今、静岡県の島田市で
eコミュニティしまだ というプロジェクトに関わっています。

これはXOOPSをプラットフォームにして
ブログ WebGIS 電子会議室(フォーラム)などの
モジュール(部品)を利用してるんですが、
それはそれとして。

肝心の目的は
・地域のコミュニティの進展
・行政への市民参画
のいずれでもありません。

目的は
・地域で活動するグループを元気づけること
・そのなかで、地域を支える「人」が育つ仕組みを作ること
です。

eコミしまだの特徴は
個人参加ではないことだと思っています。
参加するためにはグループを作り、そのグループとして
参加してもらうことになります。

1. もともとあるグループでもいいし、
2. 参加するためにグループを新たに作ってもいいし
3. なかなか難しければ、eコミしまだのスタッフにメンバーに
なってもらうように面談して、
グループという形を作るという奥の手もあり。

これは
グループをマネージするところから「人」が育つだろう
という思惑です。

もうひとつ、インターネットコミュニティにとっての
極めて重要な「信頼」の問題解決のため。
=オフラインでの知り合いが何人かいることが前提されることで
信頼を担保しようという仕掛けです。

今のところは、そこそこ動いているかなと思っていますが
ここでは、その全貌を書くとえらいことになるので
書きません。

そんななかでSNSをどう考えているのか。
→「組み込めればいいな」という感じ。

ここでSNSって言っているのは、
<人と人との関係の可視化のための仕組み>
という意味に限定しています。

そんな可視化ができれば、
参加グループを跨った信頼(あいつの友人なら、話ができるかも)
に有用だろうし、
新しい関係づくり(あいつの友人なら、今度会ってみようか)
にもつながりそうということ

今のところは、それだけです。
いわば「横の信頼構築」に使えそうやね ってとこ。

eコミュニティしまだでは、
既に、重要なICTの部品として既述のとおりブログを利用しています。
ブログの持つ
1. コメント、トラックバック、RSSフィーディング という機能による
秀でた連携力
2. 各記事がデータベースになる という蓄積力
3. 簡単に記事作成、更新が可能である という情報発信力
に注目しています。

このブログのもつ力が、eコミュニティしまだ では
最も重要なものと考えている というところ。

信頼に関わって付言すれば、
上記の蓄積力は、
積み重なった記事内容を基礎にした「縦の信頼構築」を
可能にすると思っています。

くり返せば
SNSの「横の信頼構築」は、それを補強することになるだろう
と思っています。
ただし「補強」にとどまるわけですが。

以上の意見は、これも繰り返しながら
SNSを「人と人との関係の可視化のための仕組み」に限定している
ことが前提。

少なくとも
mixi そのものが SNSの一にして十ということであれば、
あの「閉鎖性」と「滞留時間を長くさせる技」から考えると、
eコミュニティしまだ では使えないだろうなぁと思っています。

閉じたなかで、いわば「じゃれあう」ことも重要な要素として
人間関係の可視化を行っていく 
これ、重要(ホント、じゃれあいも含めホント重要)ですが、
これだけに時間とられていると

肝心な 地域活動を元気にすること
開かれた場所で切磋琢磨もされながら「人」が育つこと
に費やされるはずの時間がなくなっちゃうんで。
  1. 2005/08/07(日) 09:25:09|
  2. 書きモノ|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:3
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コメント

地域通貨

本日、たまたま会社の資料である地域通貨フォーラムに参加している企業と担当部署を見る機会がございましてな。
NTTコミュニケーションズの中のインターネットを使ったネットワークインフラを担当している部署が参加しているのを見て、スゲー違和感を感じましたよ。
地域、というのは閉鎖性、物理距離、対面コミュニケーションを条件として成り立つものです。だからこそ、グローバリズムのアンチテーゼとして地域通貨が成り立つんです。
それがグローバリズムの象徴たるインターネットの何を使うのか、というのが非常に不可思議な感じを受けています。

で、以前も書きましたように、SNSってのは参加者の共同幻想によって成り立っている面がありましてね。
「閉鎖的に見える」「安全に見える」「対面コミュニケーションの補助として機能しているような気がする」というものなのですが、実のところこれらは全く保障されていません。技術的にも契約的にも。

皮肉な見方をすれば、そういう共同幻想こそが地域社会性ってのと相似だ、とも言えますが。
本来、「地域」の持つネガを補完するためのインフラがネットワークなのですから「ネットワークによって外に出て行く」人たちをどうやって地域に留めておくかを研究する必要があると思いますね。
  1. 2005/08/10(水) 00:24:07 |
  2. URL |
  3. nomad #-
  4. [ 編集]

kusakabe騒動

ご存知かもしれませんが、最近、mixi内で「不適当な人物」としてネットコミュニティーではちょっとした有名人のvoidまたはkusakabe氏が強制退会させられました。
この事件から、mixiに限らず、SNSが内包する脆弱性を考えていかなくてはいけないんじゃないかと、ぼんやり思っています。
多分、こうした脆弱性は地域社会と相似です。
迷惑な人もいるし、それが社会ですが、どんなメンバーをコミュニティーの参加者として選ぶか。
コミュニティーってのは地域性や趣味、その他いろんな項目によって規定されますが、それをどのように結ぶか。
河井さんは地域コミュニティを足がかりにしていますので、その地域性ってのを切り出したときに、地域性によってメンバーが決まることのメリット・デメリットって出てくるわけです。
つまり、ネットだとかSNSだとかは関係なく、地域性によって作られたコミューンのメリット・デメリット、およびその意味や現実的な運営の方法、っていうことが気になってきます。

えー。何の結論もありませんが。
とりあえず、問題意識の提示だけ。
  1. 2005/08/27(土) 21:43:51 |
  2. URL |
  3. nomad #-
  4. [ 編集]

kusakabe騒動については、
先日のGLOCOMのセッションでも議論になっていました。
私企業が供給しているとはいえ、
既に公共的プラットフォームとなっているものからの排斥は問題ありとの立場と
私企業として、K氏の存在が他の顧客を流出させるのであれば、
経営判断として理解できるとの
立場に分かれていました。

このあたりmixiのみが場であることのあやうさはありますね。

多様なプラットフォームがあり、そのなかには、一方的排斥は相当厳格な条件必要なものなどもある
という状況が必要なのかもしれません。
私もまだ答は見えていませんが。
  1. 2005/08/27(土) 22:11:04 |
  2. URL |
  3. kawai #-
  4. [ 編集]

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河井孝仁

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