河井孝仁のシティプロモーション日記とか

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データジャーナリズムとアンバサダー・マーケティング)

大手町で、JCEJ 日本ジャーナリスト教育センターが主催する、データジャーナリズム海外視察報告会。司会進行とコーディネーターを務めてきました。

私としても、一部で取り沙汰されてるものの、まだジャーゴンぽいデータジャーナリズムって何?を参加者と共有しようという目論見でした。
で、私が報告者の議論を踏まえて、勝手に会場に提起した解釈。
現場の感覚で・眺めていたデータへのちょっとした違和感で・関係者からの情報で、問題意識が初発する。
→関連しそうなデータをオープンデータや開示請求により獲得する。
→データをより使えるようにユーティライズする。
→ユーティライズされたデータを用いて問題意識を客観的に裏打ちする
→記事を書く
→インフォグラフィックの手法でデータをわかりやすく読者に提起する
→当該データを様々に処理できるアプリを提供し、読者が内容を自分ごと化できるように支援する
→読者からの反応を取り込んで、記事を豊富化する。社会的な課題解決につなげる。
というものかと。

こうした複合的な作業が必要になることから、記者単独では困難になる。
編集・デザイナー・アナリスト・システムエンジニアの共同作業が求められるわけですな。

これは夜だったんですが、午後には東銀座でWOMJメソッド委員会なる集まり。
ソーシャルメディアを視野に、ブランド・アドボケート(アンバサダー・マーケティング)を、自治体で行うことの可能性について検討しました。
具体的なフィールドを決めて実証する方針。
面白くなりそうです。

ブランド・アドボケート(アンバサダー・マーケティング)については、こちら参照です。
今後、大学のwebメディア論でも資料として使いたいなと思ってます。
http://www.amazon.co.jp/dp/4822249778

今日のWebメディア論、『グランズウェル』の輪読が内容ですが、既存のコミュニティがある場合に、敢えて企業運営のコミュニティを新設する意義として、早速、ブランドアドボケイツの発見や尊重、成長支援について言及してみました。納得感はあったみたい。
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  1. 2013/10/24(木) 06:48:10|
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日本広報学会研究発表大会@同志社

一昨日、昨日は日本広報学会研究発表大会で同志社大学新町キャンパスへ
今回は発表3本というタフな大会でしたが、都度、ツイートしていたのでまとめておきます

とりあえず、最初の「近況アップデート」は初日の様子

まず受付。同志社大・学生の受付スタッフが平隆久容疑者を話題にして話していた。大学ブランドの毀損リスクとしても考えられそう。
これについては、研究部会発表でのレピュテーション研究会報告で、学生が起こした不祥事による大学ブランド毀損について質問してみた。大学がどこまで責任を負うのか、まさに課題とのこと。「どう『謝る』のか」が検討されるべきと回答

海外企業におけるグローバルコミュニケーション人材のパネルで。
IABC日本代表が「グロービッシュということをネイティブが考えはじめている。ネイティブに近づくというより、わかりやすい英語を使うという発想が重要。日本企業のグローバルページは、その視点で『わかりにくい』」と指摘していた。
このあたり、腑に落ちる。いつも「なぜネイティブをウリにするのかなぁ」と思っていたので。最近の国際学会なんてネイティブじゃない人間の(らしい)英語がいくらでもあり、それを自信を持って話している

経営視点でのコミュニケーション活動ということで、広報(効果)をどのように定量化するかは、広報の視点だけではなく、シャッフルした組織の視点が大事とのこと。
このあたり私が言っている、(行政)広報の4ポイント多面的評価<コスパ・対象者行動変容・協働達成・関係者学習成長>にも関わって興味深い。
インナーコミュニケーションと対外コミュニケーションの連携という部分も。
事例としてGMでのクライシス・コミュニケーションがあげられ、社員コミュニケーションによってブランド再生を果たしたことが語られた。
日産の事例では、経営会議を部長クラスに見せるという試みを行うことでインナーコミュニケーションを行い、企業の意思が伝わるようになったとのこと←これって行政なんかはどうなんだろうね。

東洋大学井上教授の話。コーポレート・コミュニケーションでは、管理の一元化が重要と言うことか。
組織縦割り(マーケティング・人事・財務・総務・…)と横串として各ステークホルダー(社内・投資家・顧客・…・その他)対応のマトリックス化が興味深い。これは『広報会議』12月号に「広報しまだ」を事例に書いたことに近いな。こうした発想で、広報担当課がスタッフとなって事業課支援ができるようになる。

広報課の仕事と言うことでは、パナソニックの方が「広報課の仕事はストーリーを作ること。右から左へ流す仕事じゃない」。日産の方が「一方で現場は『今日売れるか』を考える、その間をつなぐことができるかが重要」。経済広報センターの方が「企業の匂い、所作をつくるという意識」と述べられた。
いずれも傾聴すべき内容。なお、いずれも私がまとめているので文責は河井。

日本広報学会懇親会at京都平安ホテルを途中離脱し宿へ。なんといっても大津でしか宿を取れなかったので。懇親会では、退任された山田前事務局長と事務局長が語る学会20年史とかいいですねなど話した。大事だと思う。

昨日の日本広報学会研究発表大会(同志社大学)2日目の模様をツイをもとに

まず、東日本大震災プロジェクト中間報告セッション。最初は、企業のクライシス対応について駒橋先生が包括的に。この後、私が行政・地域広報分野で。包括性よりトビック志向。域外避難者への情報保障を中心に話しました。
域外避難者に届かない(場合のある)広報紙、ウェブサイトなどで集約されない羅列型の情報。携帯電話サイトなどでの情報の不十分。NPOとの連携での個人情報保護の課題。まるっと西日本など域外避難者組織の重要性など話しました。
特にまるっと西日本については大事な取組として、行政などによる情報発信・編集事業委託など考えることで組織支援にも繋げる必要があるのではないかと思います。

インターネットを介した広報・口コミ研究部会報告=私たちの自治体におけるソーシャルメディア活用研究にも関わるので、組織発信情報と個人発信情報について免責問題とか質問してみました。
ソーシャルメディアガイドラインの必要性に即して回答を得て、ここは納得。また、フレーミング禁止とかなどされているが、実際にはガイドラインを逸脱する可能性を考慮して、上長によるアカウント管理を行う可能性や必要性にも触れられました。しかし、このあたりになると、個人アカウントに組織管理がされるってどうなんだろうという思いもあり、やっぱり深いなと。facebookなどで本当にいいのかなぁと改めて考えました。

で、当日2回目の発表。広報学会・研究会報告セッションで『自治体広報におけるソーシャルメディア活用研究会』の中間報告を。
既存広報との関係について質問を得て、話したかったところなので嬉しかったです。
本田さん有り難う。
傾聴・認知獲得・関心惹起・探索誘導・着地点整備・行動促進・情報共有支援の各フェイズで、従来広報とソーシャルメディア活用は相互補完できる可能性が大きいことを提示しました。

その後、主査をしていた自治体議会広報研究の発表を芳野さんが行ったのを確認して(←実証的でいい内容でした)、別の部屋へ移動
一般発表として『行政広報の多面的評価の可能性』を発表しました。
BSCを基礎に費用対効果・対象者行動変容・協働実現・関係者成長の4視点での評価を提案してみました。
質問も多数頂き、広報担当課の事業課支援機能強化=スタッフ化や、地域内連携広報が自治体の広報力を補完する必要などにまで話を伸ばせました。ありがとうです。

ということで、今出川から京都駅へ、で、予定より一本早い新幹線で帰宅~。
連休の京都に行きましたが、観光ゼロ^^;
ただ、今出川あたりの界隈の印象はいいなぁと思いました。普通の街並みなんでしょうが、個人の店舗がけっこうあって、昼はそのなかの焼きたてパン屋さんでいくつか購入して食事。美味しかったですな。
学生時代にこういう町に住むというのは悪くないです
  1. 2012/10/08(月) 12:50:37|
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行政経営フォーラム

29日に行政経営フォーラム例会に参加しました。

午前の「行政マーケティングとSNS」のセッションでちょっと発表することになっていたのですが、おそらくなぁと思ったとおり前が延びてカットされましたぁ(一応、予想通り・笑)。

フロアからコメント発言したんですが、話し方が悪くて、うまく伝わっていない感ありあり^^;
全部はしゃべれないと見積もったときに、どう話すのかというデザインを考えておかなくてはいけませんな。

とはいえ、地域魅力創造サイクル(4つのステージ) ・ メディア活用戦略モデル(7つのフェイズ) ・ 多面的評価システム(4つのポイント) はシティプロモーション以外の地域(個別)戦略の策定・実現・評価にも活用できそうだなと思いつけたのは収穫です

とはいえ、まず「どうなったら成功なの」と目的を明確化して、そのうえで、その目的を導くために「何ができたらいいの」(アウトカム)、「何をしたらいいの」(アウトプット)の、連鎖(ロジックモデル)を前提とする必要があることは十分に意識しなくては。

さらに、その「どうなったら(最終的に)成功か」を、誰が決めるのかも意識しなくてはいけないよな。

そのうえではじめて、どうやったらうまくできるのか という、地域魅力創造サイクル・メディア活用戦略モデル・多面的評価システムが必要になるだろうな。順序を間違えないようにしなくては。

行政経営フォーラムでは、オープンガバメント、オープンデータについて、早田吉伸さんが講演。

現状が理解できたかなと思います。
私からは、そのオープンガバメントの延長線上で、最近言い出している「ポータブルガバメント」を構想可能か質問してみました。

早田さんからは「むしろマイナンバーの延長」との見解。
おっしゃるとおりかなと思いますが、オープンガバメントからの流路も十分にあると考えています。

行政経営フォーラムねたで、もうひとつ

富士吉田市が衰退してるので地域ビジョンを策定したって話
この前提として、富士吉田の市民は自分たちが不幸になったと思ってるのかなあ。
そのあたりがはっきりしないような気がしました。

もともと、「市民が幸せだと思うか否か」というのは、地域ビジョンとかを策定するにあたってはめちゃ重要な気がするんだが、そのあたりの話は直接には触れられなかったのが、いまひとつ腑に落ちない話。

これに関連して、幸福度指標についての取り組みって国際的にも国内的にもいくつかあるわけですが、いろいろ指標を考えるより、単に「幸福ですか」ってアンケートとるだけじゃ、やっぱダメなんでしょうかね?

うがちすぎだと思うけど、「おまえは幸福だと思ってるらしいが、実は幸福じゃないんだ。だから、こういうソリューションが必要なんだ」みたいな提案があって、そういうのはどうなのかなあとニュートラルに考えてます

もちろん「茹でガエル」みたいなことで、危機感を持たないから死んでしまうんだ~ というのも有りかなぁとも思って。このあたり、自分の中で解決がついていない。

http://www5.cao.go.jp/keizai2/koufukudo/koufukudo.html
  1. 2012/10/01(月) 23:04:36|
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島田市広報棚卸

昨日は、島田市から新宿へ。泊は横浜・関内という一日でした。

島田では、行政広報棚卸の打ち合わせを行いました。
具体的な内容としては、広報しまだ8月号ゴミ減量特集が、経済観念のある主婦層を緩やかなターゲットとしていることを確認した上で、広報目的を実現するために、傾聴・認知獲得・関心惹起・探索誘導・着地点整備・行動促進・情報共有支援(LAISLA+S)がどのように行われているかを確認していきました。

そのなかで、広報しまだが優れた媒体であることを改めて確認できました。広報コンクールなどでの受賞経験も納得できるものでした。特に、認知獲得・関心惹起については記事見出しの工夫などを含め大きな働きをしていると考えられます。例えば、経済観念のある主婦層への「1億円」という文字は強い意味を持つと思います。
一方で、広報紙という特性もあって、着地点整備や行動促進には一定の、情報共有支援には大きな限界があることも確認できました。

本来であれば、広報紙が実現した認知獲得・関心惹起を受け止め、フォローし、着地点整備や行動促進、情報共有支援するウェブやイベント、あるいは紙媒体としての便利帳やパンフレット、さらにはソーシャルメディアなどの活用による事業広報が行われることが必要だと考えます。これによって「ゴミ減量」という広報目的を実現できるはずですが、このあたりは十分に設計されていないことがわかりました。

今回はここまでですが、今後毎月、同様な議論をすることで、島田市における行政広報棚卸し、さらには行政広報におけるポジションマップを作り、どこに重複があり、どこに不足があるかを考えていければいいなと思っています。

やはり現場で意見交換していくとさまざまな気づきがあります。島田市広報課、川根本町広報課の参加者の皆さんに感謝します。研究フィールドと言うことではなく、参加者にとってのプラスを十分につくる打ち合わせに今後もしていきたいと思っています。

なお、広報紙が可能とするメディア活動の範囲を考えれば、行政広報の評価は、広報システム評価が眼目であり、媒体評価はその要素であり、手段であることも改めて確認できたと思います。。
さらに、行政広報の多面的評価手法の開発では、費用対効果・意識行動変容・協働・人材成長の4つのポイントそれぞれで、戦略評価と実績評価か必要だとも感じました。戦略として設計されていることを確認した上で、実際にそれが効果を上げているかの確認も併せて必要になることは当然だと、意識することができました。

で、夜は4年前に卒業したOB/OGを中心とした懇親会@新宿。昨年卒業のゼミ長も参加してくれて嬉しかったです。
3日前の2年前卒業のOB/OGとの飲みも含め、みんな、がんばっているなと改めて思ったところです。
  1. 2012/09/19(水) 09:23:05|
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社会情報学会

社会情報学会研究発表大会の初日。

まず、東日本大震災関連WSを聴講。
震災後のメディアを利用度・有用度・信用度で評価する調査が興味深かった。
私からは詳細な経過時期と情報種別のマトリックスに落としこむことで、研究の意義が高まるのてはないかとコメント。
また、信用度と信頼度について、震災以前に持っていた信用度・信頼度の蓄積が、震災時でのメディア活用に大きな違いを与えるとの確認については「情報信頼のプール」といった概念を考えられないかとも発言した。
自分自身あまり考えていなかったが発見として面白いかな。

次に、基調シンポジウム第1部(実証)を聴講。
旧知のMRI村上さんのオープンデータ、オープンガバメントの発表はデータオリエンテッドに政策形成や施策実施を行うことの意義と課題。これを逆に市民からの視点で考えると、今、なんとなくイメージしてるポータブルガバメント(ガバナンス)につながると思う。このあたりはインターバルで村上さんと話した「それって『価格コム』ですよね」という議論には改めて示唆を得た。
村上さんの発表以外にも、決定支援についての研究や現場とモデルのスパイラルアップという話もそれぞれ関心が持てた。

会場換えての若手WSは申し訳ないが欠席し、宿舎へ。群馬大学から30分以上の往復^^;でなかなか遠い。

宿舎では、成績評価しただけで残してあった行政広報論の学生レポートへのコメント書きを行う。
シティプロモーションをテーマにしたこともあり、改めて自分にとっても勉強になる機会になった。学生諸君に感謝。

夜は近くの紋次郎なる居酒屋で食事。なんだかバタバタしている店だったが、地酒の群馬泉、船尾瀧のいずれも本醸造を飲む。船尾瀧は本醸造のわりに最初の飲み口が軽く、しはらくすると味が見えてくる。群馬泉は若干しっかりだが特徴はあまり感じなかった。

社会情報学会 第二日
最初は、私も共同研究者になっている福武亨氏の「東日本大震災における各新聞社のツイッター利用の差異」という発表をフォローし、質問やコメントに対応しました。「だからこうすべき」というより「こんなことがわかった」という研究ベースを提示する発表でしたが、その範疇としては的確にできたのではないかなと思います。茨城新聞、朝日新聞の社会部とコブク郎、ふらっと河北の各アカウントをデータに基づき、一方通行・双方向/被災地向け・その他向けでポジショニングしてみたものです。

同じセッションでの滝川惟氏「ソーシャルメディア上における仲介促進要因の検証」は、コネクタに注目したとっても面白い内容でした。人はなぜコネクタになるのか、そのインセンティブ設計というもの。私からは構造的空隙に係るネットワーク論に加え、経営学や組織論からの知見も参考になるのではとコメントしてみました。

同じく同セッションでの石原裕貴氏「震災時におけるTwitterネットワーク分析」は、次数中心性や媒介中心性の分析から、震災時に情報ハブとなるアカウントがあったことをデータに基づき提示したもの。今後はハブとなるアカウントがどのような要素を持っているかを分析したいと述べていました。おそらく、どのような要素を持っているかは多様であり、いろいろな流路から流れ込んでくるんだと思います。そのうえで一定の閾値を超えるとハブになるのではないかと。であれば、これも昨日考えた「情報信頼性プール」という概念につながりそうな気がします。

社会情報学会理論系シンポジウムで遠藤薫先生が発表された内容はとても興味深く、ところどころでは「おぉ」と声が漏れてしまいました。
勝手にまとめれば、chromeの初音ミクを用いたコマーシャル動画を幕開けに、 メディア史時代区分について、ベンヤミンのそれが、マクルーハン、アドルノと比較して「情報」を「モノ」という視点からも述べていることに言及します。
そこから「情報化」という概念がモノを軽視していたのではないかと指摘し、モノノケという言葉などからも モノに存在する「霊性」のようなものを オーディエンスに喚起します。この喚起はモノがコトを生み、コトがモノを生む再帰性への確認及び、 小松和彦の憑霊論や、タルド、ベンヤミンのモナド論を援用すること によっても行われていました。また、モノを単体でとらえるのではなく「配置」によって意味を持ちうるとの指摘もされていました。このあたりは、私がずっと考えている「編集」にもつながる内容だと勝手に解釈しました。遠藤先生は、さらに、こうしたことが初音ミク現象でのN次創作にもつながることを述べます。
あわせて、モノが「マナ」として精神性を持つことを改めて確認したうえで、芸術の持つ力として、マナの顕現や結晶化によって、いわば世界の創出が行われることを指摘します。そのうえで一回性にもとづく超絶的なアウラ(オーラ)を生成する「すごい」芸術を期待できなくなった現在において、「模倣」もまた生産であるという確認をされました。おそらくここでの「模倣」とは単なるコピーではなくMADのようなものが考えられていると思います。
それによって、複製技術時代以降の芸術(テクネー)が存在可能であり、超絶性に基づかない、むしろ脱権威化したアウラBが生まれると述べられました。
ここで再び初音ミクについて言及します。初音ミクのLAライブでのアウラ、Perfumeの自己ホログラムとの共演に見るアウラが、まさにそのアウラBであると指摘します。そして、これらを基礎に、超絶的オリジナリティの連続生成などというものが不可能になった現在、従来の発想での「進歩」というものが期待できなくなった社会においても、人間が希望をもって生きることが可能であることについて語り、発表を終えられました。
私にとっては鳥肌ものの内容であり、初音ミク、Perfume、ベンヤミン、小松和彦を(いずれも私が気になっているものですが)を配置・編集するテクネーとしての見事さを感じる発表でした。

ところで、遠藤先生が初音ミクやPerfumeについて述べた、著作権の一部をフリーにすることで多様な他者からのコミットメントを誘いこむというのは、前から言ってるヴァルネラビリティ(攻撃誘発性)の持つ価値だよなあと再確認しました。頑なに強くなろうとするんじゃなく、柔らかに意図的に弱さを見せる意義がそこにあると。

ウエルカムパーティで、東京情報大学の河野先生、樋口さん、サイバーエージェントの片岡さんと話しながら、SNSアカウントを登録すると、SNS上での自分本人の情報受発信を学習する自分botが自動的に設定され、本人がSNSから暫く離脱したときに、botであると明らかにしつつ、代わりにそれらしい情報発信をすると共に、興味のありそうな情報を収集して本人復帰時に知らせるというのは面白くないかなと思いました。
これは発表の中で、SNS疲れやSNS漬けが否定的に語られる一方で、SNSを利用したセルフブランディングの可能性が語られていたことに触発されたものです。

社会情報学会。第三日(最終日)。
午前に「東日本大震災における域外避難者への情報保障」の発表をしました。
現状の域外避難者への情報保障の不十分さをヒアリングを中心にした調査に基づき指摘したうえで、その補完に、タブレット端末をメディアとして、政府・自治体情報を各市民個々にターゲティングし、アンビエントな形で提供するポータブルカバメント、さらにそれらの情報をソーシャルに裏打ちすることを含めたポータブルガバナンスの可能性があるんじゃないかと話してみました。
面白がってくれる質問やコメントもいただき、元気をもらいました。ありがとうございます。

私の発表と同セッションでの三浦大樹さん『ソーシャルサーチの活用に関する分析』は面白かった。
パーソナライズド・ソーシャルサーチによって、一般的な検索とは異なる親和性や属性に応じた、その人にとって有用な検索結果を提示する。これもポータブルガバナンスとかに関わりそう。

昼休みには若手の皆さんと一緒に学食へ。情報信頼性のプールという発想を援用して、リツイートされやすい発言を****で発見する仕組み、さらにそれを*******と関連させた研究をデータオリエンテッドでできないかとか議論してみた(一部墨塗り^^;)。

午後は私が座長を務めるセッション。
水野義之さん『福島原発事故後の放射線情報可視化における自己決定権の課題』がピカイチ。
確かに時系列や危機の深度、地域格差などにマトリックスさせて、より詳細な議論が必要だろうが、私が考えてる「リスク選択を支援する広報」という研究課題にとって重要な研究だと思うし、必須引用です。
この内容をツイートしたところ、個人の受容度みたいなこともふまえることが大事だよねと言うリプもらいました。おっしゃるとおり。

今年の社会情報学会は多くの刺激を得られてよかったですなぁ。
  1. 2012/09/18(火) 10:15:47|
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河井孝仁

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自著(単著・共編著・執筆分担)

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