河井孝仁のシティプロモーション日記とか

行政広報にとっての被災地瓦礫広域処理

ちょっと微妙な内容なのですが、思ったことがあるので書いておきます

広域での被災地瓦礫処理に反対される方の一部に「被災地に処理施設を建設して雇用も増やせばいいのでは」との意見があるとのことです。

これだけ聞けば「ほぅ」とも思いますが、論理的・現実的にはあり得る話なのでしょうか。やゆしているのではなく、ニュートラルな疑問です

私が思いつくところでは、計画策定・土地取得から着工、その後の完成、稼働まで含めた期間が相当長期にわたりそうなことや、被災地では期間雇用はむしろ逼迫しているなど課題があるようにも思えます。
おそらく、上記を主張されている方にはそうした疑問に答える論理があるのでしょう。
私がここで申し上げたいのは、その意見の当否ではなく、私の専門領域である行政広報、特に最近考えている「リスク選択を支援する広報」ということについてです。

こうした議論が提示された時、そのつど行政Webページ等で、当該意見とそのロジック、関連データ及び課題を坦々と示し、行政が現在選択している広域輸送処理を支えるロジック及びデータ、残る課題も同様に坦々と比較表示することが求められると考えます。
最近、私が申し上げている「リスク選択を支援する広報」の具体的なありようです。

もちろん行政は信用できないという方がいても当然なので、そういう方は別の視点から同様の比較表を提示し、自らの正当性を示せばいいのでしょう。(しているのかな?)

あるいは科学コミュニティの一部では、それぞれについて、より詳細なデータやロジックに基づく意見や比較表を示すこともあるでしょう。

できれば、行政はそうした比較表にもリンクを貼るなどして、関心を持った方に多様な視点の存在を明らかにできれば、税によって成立している組織として望ましいと思います。
その際には、リンク先の対照表について、行政としての評価を論理的に示すことが必要になるでしょう
また、そうした対照表によって学ぶところがあれば、行政Webページの記述をアップデートすることも重要です。

しかしながら、私の管見では、瓦礫の受け入れについて積極的な自治体のwebページを探しても、自らの結論を裏打ちするデータやロジックはある(十分に見つからない場合もあるのですが)ものの、選択を支援するという広報にはなっていません。

リスク・ベネフィット選択についての議論、さらに各個人による【選択確定】の立脚面になる、データ、ロジックがわかりやすく比較提示されていなければ、生きること、その都度の主体的【選択確定】がとても行いにくいのではないかと思います。

ただ「安全」「危険」と言い合っていても不毛でしょうし。
マスメディアでのニュースは、限られた時間のゆえもあってか、感情に訴える映像と結論だけの両論提示にとどまることが多く、リスク選択にとっては全く無意味ですし。
  1. 2012/02/18(土) 09:39:37|
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『広報会議』2012年1月号(改)

だいぶ前の雑誌ですが『広報会議』1月号を読みました。
クノールカップスープの販促が、些細なことですが勉強になります。顧客の(スープに関わる)シーンについて想像力を働かせたうえで、そのシーンのままでは需要拡大が見込まれなければ、シーンのなかでの変奏や、(ゲーム的)対立軸を提示することで「『はっ』と」をつくることが心がけられています。
それにより、利益ではなく興味による気軽な動因が設計されていると考えられます。
同様に紹介されていたライオン・プラチアスの事例でも、今までの歯磨きに関わるコンテキストをずらし、発見を促しています。そのためにエビデンスを提示することで顧客の納得を得ていることも大事です。
はじめから突飛なシーンを提案するのではなく、当たり前なシーンを前提としての、挿入・転換・変奏が、顧客による発見を促しています
これらは、行政広報・NPO広報、特にいずれの広報にも必要なセレンディピティを活用した、いわば「市民(=地域経営への積極的参加者)創造」を可能にする広報手法として参考になると思いました。
  1. 2012/02/16(木) 19:08:18|
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『広報会議』2012年1月号

だいぶ前の雑誌だが『広報会議』1月号を読む。クノールカップスープの販促が些細なことだが勉強になる。顧客の(スープに関わる)シーンについて想像力を働かせたうえで、そのシーンのままでは新たな需要拡大が見込まれなければ、シーンのなかでの変奏や、(ゲーム的)対立軸を提示することで「『はっ』と」をつくる。それにより、利益ではなく興味による気軽な動因を設計する。同様に紹介されていたライオン・プラチアスの事例でも、今までの歯磨きに関わるコンテキストをずらし、発見を促している。そのためにエビデンスを提示することで顧客の納得を得ている。これらは、行政広報・NPO広報、特にセレンディピティによる「市民創造」の契機づくりとして参考になる
  1. 2012/02/16(木) 17:48:09|
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2月14日ログ

今日のライフログつけておく。
今日は研究室。午前に共同通信デジタルと神奈川県広報課の方がそれぞれ来訪。共同の方は自らの地域情報配信サービスの説明だったが、むしろ私の研究や広報についての考え方などを意見交換して楽しい時間になった。今後も連携できれば面白そう。

神奈川県庁の方は、ローンチ予定の公式サイトについて評価を希望され来室。「公式サイトの側から考える」のではなく、「顧客・主権者である市民が情報を求めているときの、どのようなシーンを発想できるかと考える」ことで、サイトに不足していること、他主体との連携のあり方など見えるのではと話す。先日の三菱総研さんでの意見交換がずいぶん役に立った。

午後からは、24日に行う駒澤大学GSM学部との合同研究発表会に向け、弊学6班の発表練習。だいぶ絞って、ずいぶん流れが見えるようになってきた。なかなか面白い内容もあって、ゼミ生たちの成長を喜ぶ。さて、登壇してどんなパフォーマンスを見せてくれるか。

終了後、おおねさんぽのGMを担っている学生から、最近の進展及び計画を聞く。すごいわ。おおねさんぽがハブになって、ちょっとしたクロスメディアができそうやん。学前商店会さんのプラスもしっかり組み込みながら考えていくこともできていそうで、GMは結構に「人物」である。
  1. 2012/02/15(水) 00:15:37|
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エディ・ラボ

今日4つめのタスク。編集とは何かを考える研究会=エディ・ラボ例会@早稲田だん。
アウトプットとしての書籍イメージについて検討。
組織の中で屹立したい個人・フリーランスとして成果をあげたい個人をターゲットとする。
自らの領域に、価値ある人・情報を、ヴァルネラビリティの力によって誘い込む。そのうえで、誘い込んだ人・情報の価値と自らの価値の並列・加算にとどまらない新たな+αの価値を自らにも組織にも地域にも生む「術」としての「編集」を提案する。
書籍編集者・建築家・政治家・デザイナー・行政職員・著述家などに行った・行うヒアリング内容を再構成した具体的事例によって上記を裏打ちする。
これによって、屹立したい個人にとって援用可能な抽象化を図り、ターゲットに納得を得られる形で「編集」というしごとのありかたを示す。
次回までにスケジュールを組み込んだ工程表を示すのが私の仕事。
今日は新たな魅力的メンバーが参加。執筆の途中経過を露呈化するエディタソフトや、凹みを発信することで励ましを呼び込むWebサービスを開発・運営しているベンチャー企業ファウンダー。
その事例紹介にも魅力あるし、僅かに引くことによって、いかにも他者を引き込む力のある立ち居振る舞いにも惹かれる。
また、彼が「編集」概念にラジカルな問いを発してくれることで自動化しそうになる思考に刺激を与えてくれるのも嬉しい。
その他、行政広報における、市民個人によるリスク・ベネフィット選択支援型広報についても議論。
  1. 2012/02/13(月) 23:16:09|
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河井孝仁

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自著(単著・共編著・執筆分担)

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